開会の辞

セルロイドカンフアレンス2000

2000年10月9日
ダイセル化学工業株式会社
甲斐 学

いさましく、銅鑼がなりひびいております。<br clear="all">
ただいま、岩井薫生さんを船主、船長とするセルロイド産業文化丸が船出いたします。<br>
皆様のセルロイドに関わるそれぞれの夢をこれからの船旅にかけて、御乗船<ださい。

この素敵な船は、美しい帆船で、風と波をうまく操らないと思うようには動きません。
でも御安心下さい。
船の操作性はよく、頼りになる船乗り共がお供することのなっております。
それにパワフルではありませんが、補助に樟脳工ンジンも装着しておりますし、高精度の羅針盤も装備しております。

このセルロイド・カンファランス2000は、DJK INTERNATIONALの代表取締役 岩井薫生さんの深く、強い思い入れがあって発案され、半年にわたる醸成期間を経て、その間ご相談あるいはお誘いを受けた関係者の心温まるご賛同を得て開かれる運びになりました。

この間の岩井さんがこれにかけられたお姿を拝見しておりますと、ご尊父の岩井信次様の御生前の生き様と、立派なご業績を踏まえた高分子化学への祈りが、セルロイドという姿に見事に投影された結果として生きる岩井さんを走らせたとしか思えません。

皆様、本日はこの意義ある会にご参加いただきまして誠に有難うございます。
心からお礼申し上げます。
まさしく天の時、地の利、人の和の整合に感じ入っております。

ともすれば仕事の順調さに身をおき、倣慢になりがちな私共が創業の原点に戻って
初心忘るべからず
初恋を思うべし
という言葉をかみしめる良き日なのではないかと思っております。

人類史の中でも世界規模での動乱に明け暮れた世紀とも位置付けてもよいこの20世紀は、材料という側面から見ますとプラスチックスが金属に取って代わった世紀でありました。

熱可塑性プラスチックスとして素晴らしい性質を持つセルロイドは熱硬化性プラスチックスのベークライトを従えてフロントランナーとしてプラスチックスの世界を引張ってきました。しかし、100年の時を経てセルロイドの事業で世界を席巻した日本においてさえ、其の役割を終えております。

しかし、このセルロイドはこの100年間、合成プラスチックスの時代の先駆けとして

1)素材を製造するための装置・機器やプロセスの開発
2)商品の創造と開拓
3)商品化するための加工技術の創製
4)マーケットチヤンネルと流通機構の確立
等を、見事に成し遂げ今世紀後半の合成高分子の事業展開に見事な掛け橋を構築いたしました。

 

硝酸と硫酸の混酸が無水酢酸と酢酸におきかえられたセルロースアセテートは、今、繊維素系の合成高分子として21世紀になくてはならない最先端の用途を開拓しながら更に用途を拡大しながら年間60万トンをこえる市場を世界に誇っております。
資源の循環性という視点からも、もう一つのモデルケースを構築してきたと自負いたしております。

今日お集まりの方々は何らかの形でその大切な役割を担われ、それを踏み台として新しい事業展開に成功された方々でございます。

その成功体験と充実感を
1)新しい素材を、新しい事業としておこす為の取り組み方
2)全盛時代にその技術と市場の系譜を生かして次の事業に生かす為の対応の仕方
3)その士台となった資料を生きた姿、形でありのまま伝えるための工夫の仕方
等を、21世紀をリードする後輩たちに役立つように伝えたいと言うのがこのセルロイドカンファレンス2000の趣旨であり、意義であると理解しております。
私たちが生涯の大切な時期にあらんかぎりの精力を注ぎ込んだ事業と商品をどのような形で伝えて行けばよいのか、あるいはセルロイド産業文化とは何なのかというイメージづくりに、今日これからのKEYNOTE PRESENTATIONやCOMMENTを拠り所としてみんなで考えていきたいと思います。

このあとの懇親会は意見交換の場としてまたとない機会であると考えております。

セルロイドの主原料である硝化綿をも含め、セルロイドとその周辺に関わる事業を通じてわが国の化学工業の立ち上げと、その確立に多大の寄与と貢献をされた企業や業界・協会の御見識とそれを支えられた方々のご努力に多大の敬意を表したいと思います。

その代表者が今日お集まりの皆様であります。
今後とも、今日の会をうけて、明日からスタートいたします。

さらにセルロイド産業文化研究会の活動に対しましても十分なご理解とを賜り御指導下さいますと共に、可能な限り情報や資料のご提供にご支援をお願い申し上げます。

文化と暦は切り離すことができません。

「今日はどんな日」ということで一寸暦をみてみましよう。

(T)西暦2000年ミレ二アムの年の10月9日、月曜日

日出 5:42 日没 17:14
月出 15:19 月入 1:14

13夜

 

(U)平成庚辰の年 九月小 12日 友引

 

(皿)マヤの暦

@365日の農耕暦(13の月)3の月の20日
   協力してくれる力と人々を見つける。
   自分のやり方に共鳴してくれる少数の人と共に歩む。
   今はまだ大人数の必要はない。

A260日の精神暦(KIN174)
   今日は、自分の願望がいつのまにか形になっていることに気づく日。
   あなたが過去望んだものが身のまわりにたくさんある日。
   その事実に目をむける

 

(W)易 風山漸(53)
      水がひたすように だんだん進む。
      すすんでいって てがらあり。
      順序よ<進む。飛ぷ前に一人で歩けるようになろう。

 

気になるような文言が一つもでてこないのが残念です。

今 現在 あることに感謝して今を大切にして感謝の気持ちからほとばしる周囲へのおもいやりが
人として生きる基本であり
今あることの意義を良くかみしめて
今を切り口、今を入り口として
これまでを振り返り 未来を見据えることが
永遠の生き方として非常に大切であります。

大切な今日の価値観を基点として
“過去が未来の原動力”となること
を信じてこの会に参加させていただきました。

今日を一生の思い出に残るような日にする為に、皆様でもりあげましょう。

どうぞよろしく。


Copyright 2002, Celluloid Library Memoir House